藤子不二雄Ⓐ 短編 「無邪気な賭博師」について

ちいくま
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藤子不二雄Ⓐ先生の短編でおすすめある?

でかくま
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あるよ。藤子不二雄Ⓐブラックユーモア短編集vol.1から「無邪気な賭博師」を見てみよう。

概要(ネタバレを含みます。)

登場人物

主人公 謎の中学生(名前不明、雀荘のおばさんからボウヤと呼ばれている。)学ランを着ていて不思議な雰囲気を纏っている。とんでもない麻雀の実力を持つ。

サラリーマン4人

  • 荒尾平一 鼻下にホクロがある傲慢な男
  • 河島 二番目の犠牲者
  • 斎藤 メガネをかけている実力が一番下の男。他の2人と比べ良識は少しある。
  • 岡島 遅刻してきたため難を逃れた男

雀荘のおばさん 北舟という雀荘のオーナー?主人公と顔見知り

内容

サラリーマン3人が雀荘で遅れている1人を待っている。そこに謎の学ラン中学生が現れ、一人足りないなら自分を入れて欲しいという。

最初は断るサラリーマン達だったが、謎の中学生が懐から一万円札の束を取り出し、負けたらキャッシュで払うというと、3人で目配せをし、参加を認める。

サラリーマンの河島がレートは千円1000点というと荒尾が同調し、斎藤が高いことに驚くが、中学生は了承する。

ここで雀荘のおばさんが中学生に注意し、学ランを脱ぐように言い、サラリーマン達に毟らないように注意する。

出だしから役満を決め、結局一人勝ちする中学生だったが、サラリーマン3人は持ち合わせがないといい、名刺の裏に借用書を書いて期日までに払うことでこの場合は終わる。

帰り道サラリーマン達は、負け分をウヤムヤにしてしまおうという話になるが、職場にまで取り立ての電話がかかってくる。

ここで荒尾が3人分の負けを十分の一に値切ってくるというが、次の日に列車に轢かれたと新聞に載ってしまう。

河島が荒尾と同じように値切ってくるというが、5日経っても会社に出勤してこないことに恐怖する斎藤。

そこに中学生から電話があり、夜マンションの屋上に呼び出され、自分の負け分を渡そうとするが、中学生が豹変し、賭けの精神を冒涜したため2人に身をもって精算させたと言い放つ。

お金でケリをつけようと斎藤はするが、豹変している中学生は2人と同じように身をもって負債を払えといい、屋上から突き落とす。

そして最後のコマでは、また北舟でリーマン相手にあがっている底知れない中学生と、全てを知っていそうな(グルなのかもしれない)おばさんが小言を言うシーンで終わるのである。

感想

初めて読んだ時、この話は福本伸行先生のアカギによく似ていることに驚きました。ただ関係があるかは不明です。

またオカルトパワーが出でこないのも特徴であり、主人公の賭けに対する精神がキャラクターを引き立てており、不思議な清涼感が感じられた作品です。

藤子不二雄Ⓐブラックユーモア短編集vol.1の3番目に収録

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